shadowverse的な何か

スマホカードゲームのシャドウバース(シャドバ)の事とかなブログ

格闘ゲームのプロゲーマー

全然shadowverseの話ではないですが、youtubeウメハラの動画を見ていて思う事があった。

今、日本でも結構プロゲーマーはいるんですが日本においてプロゲーマーっていうのは所詮ゲームというような感じでやっぱり馬鹿にされている風潮がある。何故なのか意見を色々と調べてみました。日本ではプロゲーマー=格闘ゲームのプレイヤーのため今回は格闘ゲームに絞っています。というよりFPS系は2011年~2012年以降あまり日本でプロっぽい話を聞かなかったり、存在していても大会上位になるほど活躍はしていません。

そもそもプロ格闘ゲーマーとは

いわゆる格闘ゲーの賞金稼ぎににスポンサーがついてと考えていいです。テニスやその他の競技と全く同じです。大会には賞金が設定されていて、各プロゲーマーにはスポンサーがついています。賞金というのはどれくらいなのか…と言うと、2015年度では

プレイヤー別獲得賞金ランキング

第1位 かずのこ選手 142,787.51ドル(約1752万円)
第2位 ウメハラ選手 105,613.34ドル(約1296万円)
第3位 ももち選手 83,644.77ドル(約1026万円)
第4位 Xian選手 51,452.31ドル(約631万円)
第5位 Luffy選手 34,973.95ドル(約429万円)
第6位 Infiltration選手 29,500.34ドル(約362万円)
第7位 GamerBee選手 23,084.90ドル(約283万円)
第8位 ボンちゃん選手 18,900.59ドル(約231万円)
第9位 Snake Eyes選手 17,179.08ドル(約210万円)
第10位 Poongko選手 15,582.48ドル(約191万円)お気に入り詳細を見る
国別獲得賞金ランキング

第1位 日本 29プレイヤー 387,269.25ドル(約4753万円)
第2位 アメリカ 79プレイヤー 58,537.10ドル(約718万円)
第3位 シンガポール 3プレイヤー 52,024.11ドル(約638万円)

 引用元:

www.esportsearnings.com

 こんな感じです。日本トッププレイヤーで1700万円。これに加えてスポンサーから貰っている給料等もあるので実際にはかずのこは2000万は超えてくるような金額です。ウメハラに至っては知名度が別格ですので賞金よりもスポンサーやメディア等の露出、印税の方が多いんではないでしょうか。ちなみに日本が圧倒的に強いのはプロゲーマーの中でも格闘ゲームというジャンルは基本的に日本産のタイトルがほとんどです。更に言うと、世界大会規模が行われるような大会はほぼCAPCOMから絡んだタイトルで、その他のタイトル(GGXrdや鉄拳等)も大会はありますが賞金が300万以下だったりと世界一になったとしても金額が高くないような感じです。海外のFPSRTSでは億超えの賞金も普通にあるのですが、これらは競技人口が異常に多いので、また別の話。

プロゲーマーの何が悪いのか

本題ですが、プロゲーマーを馬鹿にする人は多いです。

プロゲーマーって何?
ゲームのプロってこと?
恥ずかしくないの?

 全世界合わせてもグラブルよりプレーヤー少なそうなのに
なんかプロとかアホらしくない?

日本じゃ良い歳したゲーマーなんて不審者確定だし、美男美女至上主義国家に生まれてルックスを持ち合わせてないんじゃあ相手にされるワケがない。

つまり生まれた国も活動拠点も間違えてる。

もっとそういうのに寛容な所に行かないとダメだよ

見ていて強い、弱いがわからない

誰でもウメハラ倒すのは簡単だろうけどさすがに時間は必要だよ

格闘ゲーは読み、戦略、駆け引き、計算を一切必要としない、どんな頭の悪いバカでも
時間と根気さえあれば全一になれる、浅いパターン暗記レバガチャ単純作業ジャンケンゲー
だから、パターン暗記レバガチャ単純作業を体に覚えこませた時間が
一番多い奴が全1になる浅いパターン暗記レバガチャ単純作業ジャンケンゲーだからなww
あとはキャラ差と運で勝負が決まる単純で浅いゲームだww
その時間が無駄で賞金が100万単位じゃレバガチャ単純作業を
体に覚えこませる時間と稼げる賞金を時給に換算したら割りに合わんから
余程の頭の悪い馬鹿でもなければ誰もやらないだろw
賞金が増えれば単純作業を得意とするFPS勢、RPG勢、エロゲー勢、モンハン勢、パズドラ勢
も参戦して人口増えて格闘ゲー専用作業員の上位は誰も残らないw
凡人が全1でやりこんだら全1になれるような何の価値もない単純暗記作業ゲーに
費やす時間を考えると余程の頭の悪い馬鹿でもなければ時間の無駄で割りに合わん。
ウメSakoのレバガチャ単純作業を体に覚えこませた時間と稼いだ賞金を
時給に換算したら時給30円くらいだろうなwwwwwww

 

こんな感じが主な批判でしょうか。最後のはちょっとなんていうか的外れなのですが、アンチからするとこう思うんでしょう。

日本では大人はゲームなんてやらないという根底からの考えが強いです。ポケモンGOでそんな事は無かったという事実が浸透しつつありますが、今の40代あたりの人からするといい大人がゲームなんて…と思ってる人が少なくないのも事実です。正直、囲碁や将棋と何が違うのか、と私は思いますが。

ただ内容としてまとめると

  • ただの作業で誰でも時間をかければ強くなれる
  • いい大人がゲーム?
  • 人口少ないてっぺんに立って何が嬉しいのか

というのが意見の大部分なのかなと思います。まず最初の「誰でも時間をかければ強くなれる…」ですが、中学2年からゲーセンに入り浸り、今も尚格闘ゲームをプレイしている27歳の僕が断言しますが断じてそんな事はないです。

センスが全て

本当これです。冗談ではなく本当にこれです。センスがある上で、そこに努力も重なって初めて世界大会に出れるようなレベルになれます。センスがない人はどんだけ頑張っても強くなれません。ゲームセンターでガチガチに格闘ゲームをやっている人であればその通りと思ってくれるかと思うのですが、「そんな訳ない」と思う人も多いと思います。

僕はギルティギアゼクスという格闘ゲームからゲーセンライフが始まり、ギルティギアシリーズ、メルブラシリーズ、ブレイブルーシリーズ、最近のものだと電撃FC等もプレイしてしました。というかしています(ストリートファイター系は手を出していません)。今までゲームセンターで使ってきた金額は300万くらいでしょうか。時間にして4000時間~5000時間以上は格闘ゲームをプレイしてきました。僕の中学生の時代ではスマホなんてものはなく、掲示板等が全盛期の時代です。大会等を通じてたくさんの知り合いが出来ました。みんなハンドルネームなので、半分くらい本名知りませんが。

こうなってくるといわゆる身内対戦という知り合い同士の対戦が増えていったり、その他の格闘ゲームがリリースされても、その知り合いと対戦する事になります。で、いつもそのグループの中で強いのってどのゲームでも同じ人なんですよね。

努力で勝てる、全部作業っていうのは本当に大間違いである程度のプレイヤーセンスがあってからそこからの話です。センスが無ければウメハラやかずのこに勝ち越すなんていうのは無理な話です。それほどセンスというのは重要でウメハラで言えばギルティギアシリーズも結果を残していましたし、かずのこに至っては元々ギルティギアプレイヤーです。

センスが無い人間が安易にやりこみと作業で勝ち取ったプロゲーマーという地位ではないです。センスがある人間が努力と研究をして初めて辿り着けるところです。

大人がゲームをやるのは恥ずかしい

こればかりはしょうがないですね…。私としてはじゃあ虫取りをいい大人が楽しんでいる哀川さんやポケモンGOをプレイしているデミ・ロバートやブライアン・クランストンも恥ずかしいんでしょうか、そんな事ないと思いますが。もう少しゲームというものをプレイしきた世代が大人になっていけば日本の世論も変わっていくのかもしれません。その頃にはVRゲーマーの時代になっていそうですが。

ちなみにe-sportsの賞金等が高額な事もあり、海外ではそんな事ない!と思われがちですが、海外でも日本と同じ風潮です。むしろ日本のほうがまだ寛容がちかもしれません。というのも海外では大人向けに作ったものが子供に受けてしまい、日本では子供向けに作ったものが20代前半から30代前半に受けたりする事が多々有ります。

見ていて強いのか弱いのかがわからない

ゲームをesportsとして定着させるための最大の壁ですね。例えばサッカーであればオフサイドを知らなくとも観戦を楽しんでる人はたくさんいます。テニスも知識的にはそこまで知識が深くなくとも見ていて楽しんでいる方はたくさんいるでしょう。スーパープレイなんて出た日には興奮ものです。

対して格闘ゲームはスーパープレイが出ても「やってる人」でないとわからない。これが最大の壁でしょう。つまり観戦する=そのゲームを必ずプレイしている人でないと100%楽しめない。例えばこの動画

1分23秒~1分26秒あたりのシーン

遠くにいたダルシム(火をはくハゲの方)が遠くにいるにも関わらず、相手のアッパーを食らって吹っ飛んでいます。これは見てる人からすると、何で実況騒いでいるの?という内容。格闘ゲームは相手に攻撃をするゲームです。ダルシムはあのシーンでは立強Pという腕が前にグンっと伸びる攻撃をしていました。同時にその腕には「くらい判定」というものがあります。腕が伸びたので、その腕も攻撃をくらってしまうわけです。そこに対して、相手のアッパーは無敵技というもので「コマンドを入力してから一瞬無敵時間が存在する」ような技です。本来であれば食らってしまう伸びるパンチが無敵によって相手は食らわない状態になっており、結果的にアッパーをダルシムはもらっています。更にこのアッパーはレバーを「ー|\(右,下,斜め)+パンチ」を入力する必要があります。つまり見てからでは絶対不可能なので、ここでこの技が来ると確信して振っています。アッパーは出始めに無敵があって強い分着地に膨大なスキがあります。そのためブンブン振れるようなものではありません。

1分26秒~1分30秒

ここも人外の所業です。このゲームは画面端を背負う事は非常に不利になります。そのため、ダルシムは火をふく技の強化版のようなもので、相手を後ろに下げさせようとしています。それに対して相手は超必殺技でそれをくぐりながら(実際は無敵で透かしながら)攻撃をしています。これの何が凄いのかと言うと、この技のコマンドは複雑です。見てから入力出来るものではありません。細かく言うと話が長くなるのですが、レバーだけ動かしておいて、相手が何かしてきたっぽいのに反応して「P」ボタンを押して必殺技を発動させています(相手が何もしなければPは押さない)。これを行おうとするには少なくとも以下の知識と経験が必要です。

  • 相手の性能を把握して、画面端を背負ったらこの火を吹くだろうという予測と経験
  • この経験の上で火を吹かせるように誘導する間合い取り
  • 相手のライフを見て倒しきれるという経験と判断力、ダメージの知識
  • コマンドを入力しておき相手の行動に合わせてPボタンを押せる反射神経

これだけの事が必要です。ですが、こんな深い読みをしていた事は格闘ゲームを知らない人がわかるはずがありません。

以上の事から正直、格闘ゲームをシロウトが見ていて楽しめる…というのは非常に難しい課題で、こればかりはしょうがないのではないでしょうか。囲碁や将棋のルールを知らない人が楽しめないのと同じです。

結論は凄いという事

色々と反論をしたくて記事を書いていたら本題から反れてしまいました。プロ格闘ゲーマーは簡単になれるようなものではなく、割りと凄いんだよという事を言いたい。

僕はプロゲーマーになる気はさらさらありませんが、プロゲーマーを馬鹿にしてる人は一度そのゲームをプレイしてみてからオンラインランクマッチなり、都会のゲーセンにいって対戦してみるといいです。